育児と仕事のお役立ちコラム
2025年12月18日
保活・家事・仕事…全部は無理!復職前に“やめていいこと”リスト
「もうすぐ復職」。その言葉が現実味を帯びてくると、多くの女性が同時に感じるのが、期待と不安の入り混じった気持ちです。仕事に戻れる嬉しさ、社会とのつながりを取り戻す安心感。一方で、保活はどうなる?家事は回る?子どもとの時間は減らない?——考え始めると、やるべきことが頭の中で雪だるま式に増えていきます。
特にまじめで責任感の強い人ほど、「全部ちゃんとやらなきゃ」「母としても、働く女性としても、完璧でいたい」と自分に高いハードルを課しがちです。でも、はっきり言います。保活・家事・仕事、全部を完璧にこなすのは無理。それは能力の問題ではなく、構造の問題です。
だからこそ、復職前に必要なのは「何を頑張るか」ではなく、**「何をやめるか」「どこまでで良しとするか」**を決めておくこと。本コラムでは、復職前の女性に向けて、“やめていいこと”を具体的なリストとして整理しながら、働き方を見直すヒントをお伝えします。
なぜ復職前は「足し算」ではなく「引き算」が必要なのか
産休・育休中は、子ども中心の生活リズムになります。そこに復職が加わると、多くの人はこう考えます。
- 子育てはこれまで通り
- 家事もちゃんとやる
- 仕事も以前のレベルに戻す
つまり、全部足そうとしてしまうのです。しかし、1日は24時間。睡眠時間も体力も有限です。足し算を続ければ、どこかで必ず無理が出ます。
復職後に「こんなはずじゃなかった」「私だけできていない気がする」と感じてしまう背景には、この足し算思考があります。でも本来、復職とは生活全体の再設計。引き算を前提にしなければ、続く働き方にはなりません。
復職前に“やめていいこと”リスト【家事編】
1. 毎日きちんとした手料理を作ること
「栄養バランスの取れた手料理を毎日作らなきゃ」。そう思っていませんか?もちろん、余裕がある日はそれでいい。でも、復職後の平日にそれを毎日続ける必要はありません。
- 冷凍食品
- 総菜
- ミールキット
- 宅配食
これらは“手抜き”ではなく、生活を回すための立派な選択肢です。子どもにとって大切なのは、完璧なメニューより、親が笑顔でいること。食卓のクオリティを少し下げる代わりに、心の余裕を確保しましょう。
2. 家の中を常にきれいに保つこと
床におもちゃが散らかっている、洗濯物がたたまれていない。そんな光景を見るたびに、自分を責めてしまう人も多いはずです。でも、子育て期の家が多少散らかるのは当たり前。
「人を呼べる状態」を基準にするのをやめて、
- 危険がない
- 衛生的に問題がない
この2点をクリアしていればOK、くらいにハードルを下げてみてください。掃除は毎日やらなくてもいい家事の代表格です。
3. 家事を自分が管理・把握し続けること
たとえパートナーが家事を手伝ってくれていても、「どこに何があるか」「何をいつやるか」を把握しているのが自分だけ、というケースは少なくありません。これは“見えない家事”の大きな負担です。
復職前にやめていいのは、家事の管理者を一人で背負うこと。多少やり方が違っても、クオリティが下がっても、「任せる」「口出ししない」ことも立派な準備です。
復職前に“やめていいこと”リスト【保活・育児編】
4. 理想通りの保育園に必ず入れようとすること
家から近い、評判がいい、教育方針に共感できる——理想の保育園像は誰にでもあります。でも、現実には第一希望に入れないことも多いのが保活です。
ここでやめていいのは、「理想でなければ失敗」という考え方。通ってみて初めて見える良さもありますし、数年後に転園する選択肢だってあります。保育園は「人生を決める場所」ではなく、「今を支える場所」です。
5. 子どもに常に100%向き合おうとすること
育休中は、子どもと向き合う時間が生活の中心だったかもしれません。でも復職後、それを同じ濃度で続けるのは現実的ではありません。
- 一人遊びの時間が増える
- テレビや動画に頼る日がある
それでも大丈夫。量が減っても、質でつながることはできる。短い時間でも、目を見て話す、ぎゅっと抱きしめる。それだけで、子どもは十分に愛情を感じ取ります。
復職前に“やめていいこと”リスト【仕事編】
6. 復職初日から以前と同じパフォーマンスを出すこと
「ブランクを取り戻さなきゃ」「迷惑をかけたくない」。そんな思いから、最初から全力で走ろうとする人は多いです。でも、復職直後は生活リズムを整えるだけで精一杯。
復職前にやめていいのは、スタートダッシュで評価を取りにいくこと。最初の数か月は“慣れる期間”と割り切り、60〜70%の力で十分です。長く働き続けるためには、息切れしないペース配分が何より大切です。
7. 周囲と同じ働き方をしようとすること
残業できない、急な呼び出しがある。制約のある働き方に、引け目を感じてしまうこともあるでしょう。でも、それはあなたの努力不足ではありません。
「他の人と同じでなくていい」。この考え方を持つことが、働く女性にとっての大きな支えになります。成果の出し方は一つではないという視点を、ぜひ忘れないでください。
「やめる」ことは、逃げではなく戦略
ここまで読んで、「こんなにやめていいの?」と不安になった人もいるかもしれません。でも、やめることは投げ出すことではありません。限られたリソースを、より大切なものに集中させるための戦略です。
すべてを完璧にこなそうとすると、心と体が先に壊れてしまいます。そうなれば、家事も育児も仕事も続けられません。だからこそ、復職前に「やらないこと」を決めておくことが、結果的にすべてを守ることにつながります。
復職はゴールではなく、新しいスタート
復職は、元の生活に戻ることではありません。新しい働き方・生き方をつくるスタートラインです。うまくいかない日があって当然。思ったより大変だと感じるのも普通のことです。
大切なのは、「全部できていない自分」を責めるのではなく、「取捨選択しながら前に進んでいる自分」を認めること。やめていいことをやめた分だけ、本当に大切にしたいものが、きっと見えてきます。
保活・家事・仕事。全部は無理。でも、全部を背負わなくても、あなたの働き方はきっと続いていく。そんなメッセージを、復職を迎えるすべての女性に届けたいと思います。