育児と仕事のお役立ちコラム

2025年11月20日

仕事と子育て、最初の1年を乗り切るための小さな工夫

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出産後の最初の1年は、生活リズムが大きく変わり、体調の揺らぎも多い時期です。心の負担だけでなく、身体的な疲れや睡眠不足が重なることで体調を崩しやすく、仕事との両立はなおさら難しく感じられます。しかし、健康面や環境面で少し工夫をすることで、毎日の暮らしはぐっとラクになります。ここでは、働く女性が身体面・健康面から最初の1年を乗り切るための実践的なヒントをご紹介します。

【1. 睡眠の“質”を上げる小さな工夫】


赤ちゃんの夜泣きや授乳で、まとまった睡眠時間を確保するのは難しいもの。そこで意識したいのが「睡眠の質」です。
・短い時間でも深く眠るために、就寝前のスマホを控える
・部屋の照明を暖色にして、徐々に身体をリラックスモードにする
・授乳クッションや抱き枕を活用し、身体の負担を減らす
・赤ちゃんが寝たら “家事より先に自分も横になる” を習慣にする
細かい工夫の積み重ねが、翌日の体力を大きく左右します。

【2. 産後の身体は“思っているより回復に時間がかかる”】


女性の身体は、出産によって筋力の低下、骨盤のゆるみ、ホルモンバランスの変化など、見た目以上のダメージを受けています。仕事復帰を急ぐあまり、「元どおりに動けるはず」と無理をしてしまうケースも少なくありません。
・負担の少ないストレッチを1日5分
・骨盤ケアのために軽い体操を取り入れる
・体を冷やさない服装を選ぶ
・長時間の抱っこはスリングや抱っこ紐で負担分散
こうした小さなケアが、疲労の蓄積を防ぎ、仕事中の集中力にもつながります。

【3. 栄養を“気楽に”整える】


離乳食作り、授乳、ミルク、仕事……。忙しさの中でママの食事はつい後回しになりがちです。でも、栄養不足は体調の不調や疲れやすさにつながります。
ポイントは「完璧な料理を頑張らないこと」。
・冷凍野菜やカット野菜を積極的に使う
・コンビニでも、タンパク質のある惣菜やサラダを選ぶ
・小腹が空いたらナッツやヨーグルトなど栄養のある軽食を
・水分補給のためのマイボトルを仕事に持参する
バランスよりも、“不足しがちな栄養を少し補う” くらいの気持ちで十分です。

【4. 家の動線を整えて「動かなくても回る仕組み」を作る】


産後はとにかく体が重く、仕事復帰後はさらに動く時間が減ります。そこで有効なのが「物理的な工夫」。
・オムツや着替えは“赤ちゃんの動く範囲にワンセット”
・洗濯物は畳まず、種類別にボックスへポンと入れる
・キッチンの道具は使用頻度で配置を入れ替える
・帰宅時に荷物を床に置かないよう玄関に定位置を作る
“動かなくても回る家”をつくるだけで、1日あたりの疲労が驚くほど減ります。

【5. 仕事復帰後の身体の負担を最小限に】


職場復帰後、最初に直面するのが「体力の低下」です。
・座りっぱなし対策に、1時間に1回伸びをする
・肩こり防止に適度な温め(カイロや蒸気パッド)
・作業姿勢を見直し、椅子の高さや画面位置を調整
・重い荷物を避け、可能なら同僚にサポートを依頼
小さな調整が、長く働くための大きな助けになります。

【6. 生理・ホルモン変化への理解とセルフケア】


産後は生理周期が不安定になり、ホルモン変動から頭痛、むくみ、イライラ、倦怠感などが出やすくなります。
・仕事量をピーク時期に合わせて調整する
・事前に鎮痛薬や冷却シートを会社に常備
・睡眠不足の時は栄養ドリンクに頼るのもOK
身体の波を知ることは、働き方を安定させるうえでとても重要です。

【7. 自分の健康を守ることは、家族の幸せにつながる】


育児と仕事の両立では、どうしても家族を優先し、自分のことを後回しにしてしまいがちです。しかし、ママの健康は家族の安心そのものです。
・「疲れた日は手抜き」ができる柔軟性
・改善が見えない不調は、産婦人科や内科を早めに受診
・月1回の“自分メンテナンス日”を作る
こうした習慣は、長い目で見てあなたを守り、家族全体の笑顔を増やします。

【8. 体と心はつながっている】


身体が整うと、心も安定します。逆に、心が疲れていると、身体の不調として現れることもあります。
身体的なケアを丁寧に行うことは、前向きな気持ちで働き続けるための大きな基盤です。最初の1年は、迷うことも多いですが、身体と環境を整えれば必ず乗り切ることができます。


ママとして、女性として、働く仲間として。
あなたはすでに素晴らしい毎日を積み重ねています。どうか無理をせず、身体と心をいたわりながら、自分のペースで進んでください。