育児と仕事のお役立ちコラム
2025年6月16日
ブランクのあるママが再就職を目指す前に準備しておきたいこと

~女性の新しい働き方を見つめ直す~
出産や育児を経て、再び社会に出て働きたいと考える女性は年々増えています。人生100年時代とも言われる今、子育てが一段落したら「もう一度働きたい」「自分のキャリアを再構築したい」と思うのは、ごく自然なことです。しかし、数年のブランクがあると、「今さら働けるのか」「自分に何ができるのか」と不安に思う方も少なくありません。
本コラムでは、ブランクのあるママが再就職を目指す際に準備しておきたいことを整理し、「女性の働き方」について改めて考えるヒントをお届けします。
1. 自分の「これまで」と「これから」を棚卸しする
まず初めにやってほしいのが、自分自身のキャリアや経験を棚卸しすることです。結婚前や出産前に働いていた仕事の内容、得意だったこと、やりがいを感じていた瞬間などを書き出してみましょう。
また、育児の中で得たスキルも大切な「経験」です。例えば、時間管理能力、マルチタスク能力、コミュニケーション力、忍耐力。これらはすべて、再就職後の仕事にも十分活かせる力です。
「私はずっと家にいて、特別なスキルはない」と思い込まず、自分の中にあるリソースを再確認することで、自信の土台を作ることができます。
2. 働く目的を明確にする
再就職を考える理由は人それぞれ。家計のため、自立のため、社会とのつながりを持つため、自己実現のためなど、多くの思いがあることでしょう。
重要なのは、「自分がなぜ働きたいのか」を明確にすることです。働く目的がはっきりすれば、希望する働き方や職種、優先すべき条件も見えてきます。たとえば、「子どもとの時間を確保したい」という想いが強ければ、フルタイムではなく時短勤務やパートからスタートするという選択肢もあるでしょう。
自分にとっての「働く意味」を言語化することで、ブレない軸を持つことができます。
3. 家族とのコミュニケーションを大切にする
再就職を目指す際、忘れてはならないのが家族との連携です。特にパートナーとの価値観の共有は非常に大切です。
「保育園の送迎はどうするか」「急な発熱のときの対応は誰がするか」「家事分担はどう見直すか」など、あらかじめ話し合っておくことで、再就職後のストレスを軽減できます。
また、子どもにも「ママはまた働き始めるよ」と伝えることは重要です。不安にさせないためにも、子どもの年齢に応じた形で、しっかりと説明することが安心感につながります。
4. 働き方の選択肢を広く持つ
現在、女性の働き方は多様化しています。フルタイムだけでなく、パートタイム、派遣、在宅ワーク、フリーランス、副業など、柔軟な選択肢が増えています。
特に近年では、リモートワークが一般化し、場所にとらわれず働ける環境が整いつつあります。自分のライフスタイルに合わせて働くことができるようになったのは、女性にとって大きな追い風です。
「正社員でなければ意味がない」と考える必要はありません。まずは小さな一歩を踏み出し、自分に合った働き方を模索することが、長く働き続けるための鍵となります。
5. スキルアップや資格取得を検討する
ブランクがあることを不安に感じる場合は、スキルアップや資格取得を視野に入れてみましょう。現在では、オンライン講座や通信教育を利用すれば、自宅にいながら無理なく学ぶことができます。
特に需要の高いスキルとしては、PCスキル(Word、Excel、PowerPoint)、事務職の知識、簿記、保育士、介護、IT・Web関連の知識などが挙げられます。スキルを身につけることで、自信を持って面接に臨むことができるでしょう。
また、スキルアップは「再就職のため」だけでなく、自己成長や自己肯定感の向上にもつながります。
6. 就職支援サービスを活用する
ハローワーク、自治体の就職支援センター、女性向けのキャリアカウンセリングサービスなど、ブランクのある女性をサポートする制度やサービスが多く存在します。
中には、ママ向けの再就職支援セミナーや、子連れOKの職業訓練、企業とのマッチングイベントなどもあり、「一人で悩まずに支援を受けながら再就職を目指す」という選択肢が可能です。
相談することで、客観的な視点からアドバイスをもらえたり、自分では気づかなかった強みを知るきっかけにもなります。
7. 自分を責めず、焦らず、少しずつ
最後にお伝えしたいのは、「焦らず、少しずつ」でいいということです。
周囲と比べてしまったり、再就職活動が思うようにいかないと、「自分には価値がないのでは」と落ち込むこともあるかもしれません。でも、ブランクの時間も、あなたにとって大切な人生の一部です。
再就職はゴールではなく、新しいスタートです。子育てと同じように、仕事にも「自分なりのペース」があっていい。無理せず、自分らしい働き方を見つけていきましょう。
まとめ
女性の働き方は、今まさに変革の時代を迎えています。かつては「一度離職したらキャリアは終わり」と思われていた時代もありましたが、今は違います。人生は何度でもリスタートできます。
ブランクがあることは、決してマイナスではありません。その期間に得た経験や視点は、再就職後に必ず活きる財産です。
自分の「働きたい」という気持ちを大切にし、準備を進めながら、一歩ずつ前へ進んでいきましょう。あなたにぴったりの働き方が、きっとどこかにあります。